出生時、花乃１２０６ｇ。 一路１１８２ｇ。３ヵ月後の退院時にはふたりともほぼ２５００ｇ（出生時の２倍！）にまで成長した。身長は３６ｃｍが４５ｃｍ（＋９ｃｍ！）に伸びた。ガリガリだった体にも少し肉がつき、ほっぺはふっくらしてこぼれそう。
すごいね、生命力ってすごいね。
ＮＩＣＵでの３ヶ月間、いろいろなことがあった。

無呼吸発作のアラームがピーピーなり、血中酸素低下のアラームがプープーなり、「お〜い、呼吸休んじゃだめよ〜。スーハースーハーしよ！！」と保育器のふたりにハラハラした頃がすごく懐かしい。

保育器のふたりに何を話し掛けていいかわからなくて、体拭きをしながら「右足、きれいにしようね〜。左足、きれいにしようね〜」とやっていることをとにかく口に出して声を出すようにした。そして看護婦さんに「お母さん、体拭きも慣れてきましたね。上手ですね。」と言われたのが嬉しかったな。

カンガルーケア。上着を脱いだ私の胸に裸の花乃、一路を抱いて、肌と肌のぬくもりを感じることで赤ちゃんの成長を助け、母親の自覚を得ることも出来るカンガルーケアは大好きだった。

ふたりの手足の点滴が徐々にはずされ、保育器の酸素濃度が下がり、いよいよ保育器を出ることが出来たのはお正月も明けた１月４日。もうすこしで生後２ヶ月になる頃だった。

哺乳瓶の３０ｍｌの母乳がなかなか飲めなくて、だけど哺乳力をつけるために、すぐに寝てしまう花乃と一路を起こしながら規定量を無理やり飲ませていた。そんな日々が懐かしい。

ＮＩＣＵでは、沐浴や授乳やおむつ交換など、私に出来ることはできるだけ私にやらせてもらえた。朝の９時半から昼休憩をはさんで夕方４時まで、面会時間はたっぷりあった。花乃と一路のお世話をする私のおっかなびっくりの手つきも、だんだんと慣れてきた。嬉しかった。楽しかった。子育てが初めてで、精神的にもいろんな不安に押しつぶされそうになっている私を、看護婦さん達が支えてくれた。本当に感謝している。
ＮＩＣＵのスタッフの皆さん（梅内主任さん、中田さん、本田さん、小山さん、田京さん、真田さん、高橋さん、それからうちの双子の担当だった佐藤さん）、本当にありがとう。

小さなふたりはＮＩＣＵで大きくなった。
そして私もＮＩＣＵで母親になった、そんな気がする。



ＮＩＣＵでの毎日の記録は、ふたりの名前がそれぞれ書かれた２冊のノートに綴られている。看護婦さん達と母親である私の交換日記のようなもの。その日にあったこと、感じたこと、いろんな私の思いも書き綴った、とても大事な宝物。
子育てがつらくなった時も、このノートを読めばきっとあの頃のことを思い出せる。ふたりが一生懸命に成長した記録だもの。