花乃＆一路：めがねちゃん
【水晶体がないので】
花乃も一路も、未熟児網膜症の硝子体（しょうしたい）手術時に水晶体を除去したため、ピントを合わせるためのレンズがありません。これは、網膜を牽引している異常な増殖組織の完全な除去ために必要なことでした。
先天性白内障などの病気の子も、手術で水晶体を除去することがあります。でも、そういった手術の後に使用する特殊なレンズというのがあって、まさに「トンボのメガネ」みたいなすっごいメガネを作ることになったのです。
メガネで見えるなら．．．そう願っての頼みの綱。見た目はもちろんかわいくないです。それどころか「ギョッ！！」って感じで驚かれること間違いなし。メガネの他にコンタクトレンズという手段もあるんだけど、赤ちゃんにコンタクトレンズをさせるのは（大人のほうが）大変なので、まずはメガネなのです。
うちのメガネは「アンファン」というこどもメガネ専門店で作りました。アンファンのお店は新宿、町田、立川、二子玉川園、横浜などにあります。病院にはメガネ屋さんが３店ほど出入りしているようですが、アンファンの日は火曜日と木曜日。前からアンファンのベルト式メガネにしたいなと思っていたのと、横浜（高島屋）にもお店があるということで木曜日に退院日を指定して、病院でメガネを作って退院しました。
送料と消費税を含めて２人で￥９２，９７７−。高い。
【メガネの苦労】
そうは言っても、おとなしくメガネをかけてくれるはずはありません。だって、メガネかけたからって「おぉ」って見えるわけじゃないもんね。たぶん今はまだ網膜が生まれたての赤ん坊状態、メガネを掛けていることに慣れさせてやらないと。
特にメガネを嫌がるのは一路。いつのまにか「目押し」をし始めていた一路はメガネがじゃまだーと怒ります。特にねっころがるとすぐにズレてしまい、ズレを直そうとするとまた嫌がって怒ります。メガネがズレないようにおとなしくさせる方法をあれこれ試行錯誤しているうちに、まあまあいい方法が２つ。いずれも寝姿勢によってメガネが浮くのを防止する姿勢なので、ずれないでいてくれるようです。
（１）ベビーシッターに座らせる。
ベビービョルンのベビーシッターというユラユラ揺れるハンモック状のいすがあるのだが、これに座らせて手元におもちゃを置いてやる。おもちゃをモソモソ触りながら、ユラユラ気持ちよくなって寝てしまう。（寝てしまうのは問題アリだが、少し遊んでいる間はメガネがずれないで収まっているので良しとしよう。）
（２）クッションにもたれさせる。
たまひよのＵ字型クッションがあるのだが、これにもたれさせてベビージムなんかの派手色のものを目の前に置いておく。果たして見えているかはわからないが、光が分かるのであれば色もわかるんじゃないか？ってことで。（残念ながら今はペンライトもまぶしくないみたいで、どうなってんだか．．．）
他に、だっこして肩越しあるいは腕越しに後ろを眺めさせる方法。前向き抱っこする方法、など。だっこは暑いし疲れるのでできれば１人でおとなしく「見る」トレーニングをしてもらいたいものです。
一方の花乃は、結構メガネが頭にフィットしているようで、横を向いて遊んでも少ししかずれません。「頭の形」もメガネのズレには関係ありそうですね。花乃は全体に丸い頭で寝るときも上を向いていることが多い。一路は後ろが出っ張っている頭で寝るときは横を向いていることが多い。寝ながらかけるメガネって．．．万人仕様というのは難しいんでしょうかね。
written 2003/08/03